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きっと、どこの地方にも、お国言葉はあると思いますが、ここでは茨城弁の面白おかしいエピソードを紹介していこうと思っています。

その7「初心にかえって・・・・・」

まず最初にお詫びです。
前回のこのコーナーで紹介した「よったり」は茨城弁ではありませんでした。

お客様からの指摘により調べてみたところ、「よったり=四人」とちゃんと辞書に載っておりました。 
比較的年配の方が使うことが多いようで、結婚するまでお年寄りと接点のなかった私は「聞いたことない言葉=茨城弁」と短絡的に考えてしまいました。

茨城弁だと思ってしまった方ごめんなさい。『こいつ馬鹿だなー』と思った方、その通りです(苦笑)
また初心にかえって楽しいお話を載せていきたいと思っておりますので(もちろん今度はちゃんと調べます)今後ともご愛読よろしくお願いいたします。

というわけで、残りの紙面が少なくなってしまいましたので短いものをひとつ。

 

ある朝、仏壇にお参りしていると、祖母に

『これいっけといてちょうでぇ』

と手渡されたのは神棚用の榊。生けるにも榊は既に榊立ての中。悩む私にさらに一言。

『私じゃ(踏み)台出して来ねっけなんねぇから、いっけといてちょうでぇ』

そう、うちの神棚は仏壇の真上。手の届かない祖母は私に榊を神棚に上げておいてくれと頼んだのでした。

【いっけとく=乗せておく】茨城弁辞典にちゃんと載っておりました。ご安心を・・・(笑)



その6「寄ったり?」

このコーナーを受け持つようになってから、今までは意味が通じてるからという理由で聞き流していた言葉も、よーく聞くようになりました。

目下の楽しみは祖母との会話です。ネタの宝庫というべきでしょうか、近所で評判の上品なおばあさんから「だっぺー」なんて話が出てくるのも、茨城弁の面白いところでしょう。
ということで、またまた祖母ネタで・・・

 

祖母は88才になりますが、とっても元気なおばあさんで、年に数回女学校時代の同級生と温泉に行って泊まってくるのを楽しみにしています。
そのお泊りから帰って、土産話をしていた時のことです。

祖母『女学校の友達さ皆集まってくんの楽しみにしてんだっぺ』

私 『おばあさんの年で集まれるなんて、すごいですよね。何人くらい集まるんですか?』

祖母『そうだっぺねぇ…(と数え始める)一人、二人、三人、よったり…』

私 『(心の中で)そっか〜三人くらいが寄り集まるのか。まあ、お祖母さんの年ならそんなもんだよな…』

と思いきや、五人、六人…と続いているのです

そこでやっと気付きました。よったりとは四人のことなのでした(笑)




その5「ネイティブ・スピーカー」

うちには2人の息子がいます。生まれてからずーっと祖父母や曾祖母に囲まれて育った彼らは、生粋の茨城人といっても過言ではないと思います。

特に長男は、私が仕事をしている間、曾祖母に面倒を見てもらったり、次男が生まれる頃には近所のおじいちゃん・おばあちゃんに遊んでもらったりしていたので、茨城弁はぺらぺらでしたね。

長男が2、3歳の頃だったでしょうか、実家に里帰りした際に、のどが渇いた彼は、実家の父に何度も『お茶よ〜』といっているのです。

父は『え?お茶?』と良くわかっていない様子。その様子に私はおかしくなってしまいました。長男は『お茶要』(お茶が欲しい)と言っていたのですから・・・

普段曾祖母に面倒を見てもらっている彼はお茶飲みが日常で、いつも曾祖母に『お茶要け?』と言われていたため、【お茶要=お茶が飲みたい】だと思っていたのです。

父にその話をすると、『そうだったのかぁ、随分ガラの悪い言葉を使うなあって思ったよ。わはは』。どうやら父には『お茶出せよ〜』と聞こえていたようです。

いくらなんでもおじいちゃんにそんな言葉を使うように育てた覚えはありませんよ!全く失礼ねー


その4「まったく、わからない言葉」
結婚して十年も過ると、そろそろ語尾上がりのイントネーションにも、喧嘩口調にも慣れてきて、聞き取れるようになったのですが、ごく稀に全くわからない言葉が出てくるんです。

それはある日の祖母との会話

祖母『○○さんげさ(○○さんの家に)、行って来たっけ、入り口でいがめが転びはぐったっぺ』

私 『危ないですね〜、気をつけてくださいよ。 …ん?いがめが?いがめがってなんですか?』

祖母『いがめが…なんてったらよかっぺねぇ?もうちっとでって言うか…』

私 『危うくってことですかね?』

祖母『そう、危なぐとか危うぐってことだっぺねぇ〜』

普段、どんな方言でも動きや見た目などからきてるんだろうなというもの(例:【するびく】擦る引くから引きずるってことだろう、【ふんのぼる】踏み上るから踏みつけることだろう。等々)は何となくわかるのですが、いがめがとは・・・いやはや全く予想できませんでした。

マイッタ!

その3「ホワッツ ユア ネイム?」
意外な反響がありましたこの欄、同じ地元の方から「それは茨城弁じゃなくて内山さんとこだけじゃないか〜?」などのご指摘もありましたが、まあ、そのあたりは書いている人間の回りがすべての世界ですので(小っちゃいなー)異論反論ありますでしょうがご勘弁くださいませ。
さて、前置きが長くなりましたが、またまた結婚したてのころのお話を一つ。

嫁にきて最初の仕事。それは親戚やご近所の方の名前を覚えることでした。しかし、なかなか顔と名前が一致せず、お客さんが帰った後に「あの方のお名前なんでしたっけ?」なんて事が度々ありました。 
その都度、家の人に教えてもらうのですが、教えてもらった名前が本当の名前と微妙に違うのです。

例えば「ヨシエ」さんと言う名前が「ヨシイ」さんだったり、「カズコ」さんが「カツコ」さんになっていたり・・・
多分、茨城弁で言えばカツコさんでもカズコさんと聞こえるのでしょうが、標準語しか話せなかった私にはどっちであるかが非常に重要だったのです。 

なぜなら、私がカズコさんにカツコさんと言えば「和子」さんではなく「克子」さんとしか聞こえないはず。それって完全に人違いになっちゃいますよねー。お嫁さん初心者としては、失礼があってはいけないと、聞くたびに「カツコですか?カズコですか?」などと聞き返していました。

そんな私も最近は誰が「カズコ」さんで、誰が「カツコ」さんかわかるようになりました。なあんて、威張っていますが、人の顔と名前を覚えたに過ぎないんですけどね。
ヒヤリングだけじゃ、まだまだ心もとない今日この頃。
ふ〜、茨城弁マスタ
への道は遠い・・・

その2「ひやすって冷やす?」

それはまだ私が仕事をはじめて間もないころでした。
 

仕事前のお茶を飲みながら義父が私にこう言ったのです。
「ゆずみそ作るからゆずひやしといて」

それを聞いた私は「ん?ゆず冷やしといてって、冷凍じゃん(うちでは秋に収穫した生ゆずを冷凍で保存しているのです)そんなものをこれ以上どうやって冷やすんだ?」

と一瞬悩むも、これは一応以前に作業したことがあったので、水につけることとすぐに判明。事なきを得ました。

知らなかったらそのまま冷蔵庫にでも移しといたんでしょうね
もう皆さんお気づきでしょうが、ここではひやす=浸すということなのです。
また一つ茨城弁を知って真の茨城県民に近づく私なのでした。

その1「ここはどこ、私はだあれ?」

私の出身は茨城県ではありません。今から十年前、結婚を期に、埼玉県からこの地、茨城県日立市に嫁いできました。子供のころは、父親が転勤族で、各地を転々とした私は、ちょっとした方言通。茨城県は東京からもそう遠くないし、ちょっとした言葉の違いなんて問題ないわ!と、たかをくくっていたのですが、そんな私が甘かった・・・。

味噌蔵の仕事を始めたのはいいけれど、周りが何を話しているのかわからない。当時は、年配の方が多かったので、ほんと、なまりがきついのです。みんなの顔を見ながら会話を推測したり、後から主人に聞いたり、同時通訳が欲しいくらいでしたよ。

例えば、みんなが笑っていたら「おかしいことを言ったんだろう。とりあえず笑っとこう」なんて、訳もわからず、笑ったりなんてこともありましたっけ。

十年たって、やっと日常会話には事欠かなくなりましたが、まだまだわからないことがいっぱい。茨城弁は奥が深いです。今後とも精進を重ね、目指せ茨城弁マスター!


 

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